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毎週金曜〜イワモトサロン〜vol 20

70億人のフォロワーの皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんわ。

金曜 岩本康平の ~ イワモトサロン ~  でっす!

 

毎週 金曜、岩本康平の心に突き刺さった モノ、コト、ヒト、ウタ などなどをお届けするジャングルジム的実験サロン。

時に美容師として、時に一人の男として、想いを紡ぐ プレイグラウンドとなっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、

 

 

 

 

 

 

 

時に 運命は、数奇な出逢いをもたらすものですが、

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、銀座線で久しぶりに絡まれました。

 

 

 

とはいえ、九州男児と思しきおじさまからです。

 

 

 

 

サロンワーク後の夜、渋谷に向かおうとした( スタ丼 or 豚野郎ラーメンに行こうとした )のですが、

 

 

伊藤忠ビル横の銀座線 降り口。

 

 

あそこには、エレベーターが設置されていて、ぼくが通りがかったその時ちょうど扉が開き、数人の方が まさに乗り込んでいたのでした。

 

 

駅のエレベーターはボタンを押してから上がってくるに少々待つものですから、これ幸い!っと、駆け足 & 持ち前のキラースマイルで「すいませ~ん!いいですか~?」と向かいかけた束の間、エレベーター内のボタン前にポゼションを取る 見るからに屈強なおじさまは 僕にこう言うのです。

 

 

 

 

「 上ですよ? 」

 

 

 

 

 

 

しかし そこのエレベーターは地上と地下を行き来するのみのエレベーター。上に行けるはずもないのは百も承知、いや、千も承知なのですが、なぜだかその時は、ああ そうなんだぁ と思い、「 そうなんですね、すいませ~ん!」と小走り失速しかけたその刹那、エレベーター内 大爆笑でありました。

 

 

 

 

奥様と思しきミセスが、 ちょっとあなた  とおじさまの肩を叩く的な流れを確認しましたので、とほほな感じでぼくは入場。

 

 

 

「 ほんと すいませんね。」と奥様は僕に気をつかわれ、いやぁ~!全然です~っとご挨拶していたのですが、おじさまは 僕が被っているハットに挟んだアメリカ紙幣をよこせ、や、そのレザージャケットはどこのものだ、などなど質問攻めで岩本滝汗状態。

 

ようやくエレベーターが地下に到着し 宴もたけなわ「 ありがとうございました~!」持ち前のキラースマイルで足早に避難したのですが、これまた不覚、スイカをチャージしていなかったものですから、もたもたとしてしまい、僕がホームに到着した時にはすでにそのおじさまの一団がおられ、僕を見つけると「 おーい!こっちこっち!」 と手招きされたのでした。

 

 

 

「 お前は、俳優をしとるとや?」「 美容師か!?お前が大将や?」などなど半端ない感じで、電車に乗り込んでからも、ご自身のご商売であられる宝石の話や、着用されている真っ赤な某メゾンの高価なスニーカーの話などをご教授いただきつつ、滝汗で伺っておりました。

 

 

出身地の話になったのですが、おじさまは同じく福岡出身。

お嬢さまはなんとも奇遇、現在太宰府市にお住まいときたものです。

おじさまのテンションは最高潮に到達 & 岩本滝汗半端ないっての状態。 

 

 

そもそも 外苑前 ~ 渋谷 区間は3駅でおおよそ5.6分 とすぐもすぐなのですが、「 マ~ジっすかっ!?」を170回ほど言ったあたりでしょうか 僕の脳裏に過ったのは  “ 今夜は次の表参道で降りてカレーの千吉もしくは、とんかつ志味津にしよう ” でありました。

 

 その間も、太宰府の話や美しいお嬢様の話、お嬢様との縁談も持ち掛けていただきつつ、そろそろ電車は表参道に到着です。

 

本日 2度目の宴もたけなわ、そーっと降り口戸袋あたりに歩を進めつつ雰囲気を醸し出してみたのですが、おじさまも1歩2歩と、距離感は変わらずご指導は続き、いよいよ扉が開きます。

 

 

 

 

 

 

「 よし、頑張れよ!若者!」

 

 

 

おじさま御一行は 足早に表参道で下車されたのでした。

 

 

 

 

 

電車内は、嵐が去った後のように静かになり扉が閉まります。

 

 

 

 

 

 

汗だくの僕を乗せて電車は渋谷へと出発しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

終始となりに居合わせていた外国人のバックパッカーと窓越しに目があってなんだか照れくさかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、僕には渋谷の夜風が やけに心地よかった。