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毎週金曜〜イワモトサロン〜vol 38

70億人のフォロワーの皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんわ。

金曜 岩本康平の ~ イワモトサロン ~  でっす!

 

毎週 金曜、岩本康平の心に突き刺さった モノ、コト、ヒト、ウタ などなどをお届けするジャングルジム的実験サロン。

時に美容師として、時に一人の男として、想いを紡ぐ プレイグラウンドとなっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて

 

 

 

 

「 センスがいい。」についての考察なのですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はあまりテレビを見ないのですが、それでもやっていれば観る番組があります。

 

 

 

NHK~鶴瓶の家族に乾杯~です。いつも楽しく拝見しております。すごくおもしろいですよね。

 

 

 

そして、毎回楽しみなのが鶴瓶さんのお洋服です。

家族に乾杯に限らず、Aスタジオの際もそうなのですが、いつも鶴瓶さんらしい、かわいくて、優しくて、ユーモラスなスタイリングが秀逸ですよね。

 

 

 

ご自身によるスタイリングなのか、それともプロによるものなのか、いずれにしてもお洒落なのはもちろんですが、一歩踏み込んだスタイリングに「 センスがいいなぁ。」って思っています。

 

 

 

 

そこで、センスがいいってなんなんだ、と考えていたのです。

 

 

 

ファッションの基本は、その時々のTPO(時間、場所、場合)を踏まえて洋服なり髪型なりをスタイリングすることにあるのでしょうが、とりわけ「 センスがいい 」となると、その感覚が人並み以上であることを示します。

 

 

例えば、ドレスコードが黒、であった場合

その制約の中でセンスの違いはどこに現れるのか。

 

 

超普通な黒いアイテムを 超普通に着てて、なおかつ超普通の髪型の人がいるとすると、もちろん人並み以上とはならないと思われます。

また、ひと昔前 に大流行した黒い上着をどや顔で引っ掛けて登場しても、きっと古いと思われるはずです。

 

したがって ファッションには、ある程度の現在進行形なトレンドや 時代の気分をオーバーラップさせていないと「 センスがいい」は成立しないのではないかと考えます。

 

 

 

ファッションの歴史的な背景を踏まえて 現在の流れも感じることができたり、なおかつ その流れに足並みを揃えられるような感性を、「協調性」なのかなと僕は捉えらえています。

 

 

 

 

 

が、しかしであります。

 

 

その協調性を駆使して ごりごりの流行りモノで全身 黒にコーディネートしてる人って、なんだか格好悪くもあると思うのです。

 

 

なぜなら、そこに「協調性」はあっても、「個性」あるいは、「独創性」がないからだと  僕は思うのです。

 

 

 

 

よく言う〝はずし〟ですよね。

 

 

 

 

料理で言えばスパイスでしょうか。個人的にはこのスパイスきつめ、はずしキツめな人が好みではありますが、、、Anyway、そんな絶妙な〝はずし〟と〝協調性〟とが掛け合わさった時に、その人がただならぬ人物に見えたり、その人の中にある知性なんかを醸し出すことと思われます。

 

 

 

がしかしです!

 

時にこの〝はずし〟

 

一線を超えると〝はずれ〟になるわけで、その微妙な境目は極めて繊細なグラデーションの中にあるように思われます。

 

 

 

 

 

昔スティーブマックイーンが、拳法の師匠であり親友だった、ブルースリーの葬儀にLeeのデニムセットアップにネクタイを締めて参列した というのは有名な話でありますが、非常にマックイーンらしいなと個人的に思います。

見る人によっては、非常識に思われるかもしれません。

しかし、ここからは妄想なのですが、もしかすると、いやきっと、マックイーンは「男なら やっぱLeeっしょ」っと自身の哲学をブルースリーに熱弁した事があって、なんならたぶん2、3本自分のデニムをあげたりしてて、ブルースも「これめっちゃいいね!しかも、これ名前はリーだし、俺が履いたらダブルで激やばじゃん!アチョーーーッ!」ってなったりして2人でアガってたんじゃないかって思うんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘアデザインに置き換えて考えてみると、流行りのカタチを切れと言われれば切れますが、その人のオリジナルな美しさや世界観を引き出すってのが我々の腕の見せ所であります。

 

 

また、お客様の輝かせ方にも100人美容師がいれば100の表現あるので、その辺も非常におもしろいですよね。

 

 

 

Imakuma salonで言うと、

 

洋服の  仕立てや縫製、

料理の  食材の下拵えや だしの取り方、など

 

 

“ つくる ” ための 髪の基礎を何千時間も研鑽し、

 

 

その土台の上にのみ 成り立つ 知的スパイスで、

 

 

あなたの魅力を引き出す  って感じでしょうか。

 

 

その知的スパイスは、各デザイナーの個性でありましょう。

 

 

もちろん その個性は、ソフィスティケートなものであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風の噂で、最近 僕がよく行くコーヒーショップの店員さんの間では、

僕のことを「 個性的な人」と呼んでいるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デザイナーとして 肯定的に捉えていこうと思っています。